残念なことに、三味線の素材は糸以外、全部輸入に頼ってます。
1.棹
棹は、花梨や紫檀も使われるけど、人気なのはやっぱり紅木製。
これはインドから輸入している。
紅木は、1995年にワシントン条約で丸太輸入が禁止された。
なので、現地で荒木にしてから輸入しているが、
皆さんが大好きなトチ&木味のいい山岳材はほぼ枯渇して、
近い将来柔らかくて色の薄い平地産のものが出回るかも。
2.胴
胴の材料として使われる花梨材は、東南アジア産で、
主にタイやミャンマーから輸入している。
家具や建材ににも利用されているので、
資源不足が深刻化している。
3.象牙
和楽器に使われる象牙はハード材と呼ばれる硬くて光沢のあるもの。
中央アフリカやカメルーン、コンゴなどに生息している象から採る。
が、これも1989年にワシントン条約で輸入がストップしたままで、
国内の在庫に頼るしかない。
4.べっ甲
撥の材料として使うべっ甲は、タイマイという種類の海亀のもの。
海亀を食べるアフリカやインドネシアなどのうち、比較的管理の
行き届いているキューバから輸入してきた。
しかし、これも1992年のワシントン条約で輸入禁止になってしまった。
5.皮
1973年に動物愛護法が制定されて、国内の猟師も皮師も激減した。
現在、猫皮は台湾から、犬皮はタイからの輸入に頼っている状態。
演奏する側としては、皮がないとどうしようもないので、
今の状況はとても残念です。
6.絹糸
昔は3本とも絹糸だけだったけど、今はナイロンやテトロンも使われている。
三味線素材で絹糸だけは唯一国産だけど、楽器向けの糸を製作しているのは
わずかに四軒しかない。さびし~。
ということで、後世に弾きついでいく、という観点では、
今三味線が置かれている状況は、とても厳しいです。